e-ラーニング らくトレ
【超便利】新時代の特別教育・安全衛生教育に驚愕!株式会社PCTの「らくトレ」を受けてみた
2025.02.21
この記事で分かること
  • らくトレを受講した実体験
  • 申込~受講中~修了証発行までの流れ
  • らくトレのメリットと注意点
  • 質問フォームで簡単不安解消

人手不足が深刻化するなか、現代の働き手にとって、講習の時間を確保することは容易ではない。しかし今、e-learningの進化によって場所や時間に縛られない新しい学習スタイルが広がりを見せている。そのなかでも注目すべきが、株式会社PCTが提供する「らくトレ」だ。その魅力や利便性がどれほどのものなのか体験すべく、今回ライターである筆者が実際に「らくトレ」の安全衛生教育プログラムの一つ「職長教育(製造業)」を受講した。本記事では「好きな時間に好きな場所で受講できる講習って実際どうなの?」というポイントをありのままにお伝えする。

株式会社PCTの「らくトレ」とは?

そもそも、今回受講する「らくトレ」の講習とはどのようなものなのか。

らくトレは株式会社PCTが提供するeラーニング講習である。労働安全衛生法に基づく特別教育、安全衛生教育などをオンラインで受講できることが特徴だ。これまで、このような労働安全衛生法に定められた講習は受講者が教習所に通って講習を受講する形式が一般的だったが、らくトレの場合はインターネット環境さえあれば、受講者はパソコンやタブレットを使って職場や自宅で講習を受けることができる。

忙しい現場で働く人、自宅から教習所が遠い人などにとっては時間と移動の負担を大幅に軽減できる画期的な仕組みだといえる。

「オンライン講習は内容が適当なのでは?」「受講者がサボってしまいそう」という不安の声が経営者や管理部から寄せられることもあるそうだが、そこは心配無用だ。

「らくトレ」を提供する株式会社PCTは株式会社日立建機教習センタから社名変更した組織であり、50年以上にわたって建設機械の技能講習や特別教育、安全衛生教育を提供する老舗企業だ。対面での講習を通じて蓄積した豊富な経験と、業界で高い評価を受けているベテラン講師陣を擁していて、オンライン学習でもそのノウハウが存分に活かされている。

特筆すべきは顔認証技術を採用した本人確認プロセスや、学習進捗を管理するシステムだ。これにより、受講の公平性や学習の質を担保できるため、オンライン学習にありがちな「手軽だが本格的ではない」といった心配はない。実際に多くの企業や団体にも安心して導入されているという。

提供される講習内容も多岐にわたり、石綿作業や酸素欠乏危険作業などの特別教育、建設業や製造業の職長教育、安全衛生責任者教育など幅広い分野を網羅している。受講後にはオンライン手続きにより修了証が発行されるため、労働環境において求められる資格取得がスムーズに行える点も魅力の一つだ。

オンラインで「職長教育」申し込み!

オンライン受講の申し込みはとても簡単だ。「らくトレ」の講習一覧から該当の講習をクリックし、必要事項を入力して申し込むだけ。受講申込の受付報告のメールが届くので、URLをクリックして会員登録を完了させよう。

受講者登録が完了すると、IDとパスワードが送られてくるので、届いたら「スマホで」アクセスすると便利だ。受講前には本人確認の登録が必要になるので、カメラ機能の付いたスマホで登録する必要があるからだ。

本人確認のために必要となるのは、運転免許証やマイナンバーカードなどの公的身分証明書だ。以前はWeb受講の場合はスキャンしたり、コピーを郵送したりする必要があることも多かったが、システムが進化した今はそんな面倒なことは必要ない。画面に示されるガイドに従って撮影し、送信ボタンを押せば、提出は完了する。もちろん、スマホを持っていなかったり、システムに対応していない機種のスマホを持っている場合は従来通りの郵送でも手続きはできるのでご安心を。

その後の本人確認のための写真撮影に進むので、スマホもしくはパソコンのカメラで自撮りすれば問題ない。ただし、この写真は修了証に掲載されるため、写真のクオリティにこだわる人は、明るい時間帯に窓辺で撮影するなど、事前に準備を整えるようにしよう。筆者は暗い環境でものすごく疲れた顔を撮影せざるを得なかった。

本人確認を登録すると承認審査に進むが、承認まで受講を待つ必要はない。承認待ちの間にも講習を受けることができるため、急いで受講を進めたい場合も問題なしだ。

数日で職長教育のテキストが手元に届き、受講スタート!

受講の申し込みをして振込の確認が行われると、数日で職長教育のテキストが職場や自宅に送られてくる。封を開けてテキストを片手に受講をスタートしよう。

写真は、職長・安全衛生責任者教育のテキスト一式。

ここから必要になるのは、カメラやマイク搭載のパソコンだ。タブレットでももちろん受講が可能だが、小さな字も画面に示されるためパソコンのほうが受講しやすい。

受講講習画面から未受講の講義を選択して受講していくのだが、驚いたのがその受講チェックの手厚さだ。受講者が適切に受講しているか、画像認証を使って非常に丁寧にチェックされている。

カメラを使った確認項目一覧
  • 本人確認(マスク、顔を覆うアクセサリーを着けての受講NG)
  • 視線確認(ながら作業、居眠りはNG)
  • 姿勢確認(運転中、横になっての視聴はNG)

また、顔認証のために複数人での受講は禁止されている。自宅で受講する場合には家族の顔が長時間映り込まないように注意しよう。

受講中は顔写真がランダムに撮影され、システム確認されることで正しい受講が行われているか判断される。ここで、禁止されている姿勢や態度が行われていると見なされれば、視聴している講義は最初から受け直しとなってしまうのだ。

こう書くと、非常に緊張感をもって受講しなければならないようにも思えるが、実際に受講してみると極端な姿勢の悪さや視線の逸脱がなければ問題ないようだ。受講しながら一時的にテキストを読んだり、ドリンクを飲んだりしたが、この程度であればエラーにはならなかった。

また、私は自宅で受講していたため、後ろを家族が通りかかって短時間顔が映り込むことがあった。こちらも長時間映りこまなければ問題ないようだ。

少し困ったことといえば、バーチャル背景が使えないこと、コンタクトと眼鏡の切り替えができないことだ。受講確認用のカメラにはバーチャル背景設定機能はない。このため背景を撮影されてもよい場所で受講しよう。また、目が痛くなってきたのでコンタクトから眼鏡に切り替えたいが、アクセサリーNGのため眼鏡に切り替えることはできなかった。目が楽な状態で受講したい場合は、当初の顔認証の時点で眼鏡をかけて撮影し、その後一貫して眼鏡で受講しよう。

なお、講習によっては受講する必要があるグループ討議はMicrosoft Teamsが使われるため、バーチャル背景を使うことができる。

職長教育のオンライン受講は便利!しかし時間確保に注意を!

職長教育を実際にオンラインで受講してみると、受講スケジュールを立てることがすこぶる楽なことに感動した。

以前、同様の講習を取材するために対面での講習を受講したことがあるが、丸1日~数日の予定を確保することは難しい。特に、子育てや介護などプライベートとの関係で時間に制約がある場合はそもそも対面講習で設定された時間に受講できないこともある。

労働人口が減少し、多様なバックグラウンドをもつ人々が現場の仕事に就くなかで、時間の制約により必要な講習が受けられないことは残念なことだ。いつでも、どこでも、短い時間ずつ講義を受講することができれば、さまざまなライフステージの人材が活躍することができる。情報化社会の非常にすばらしい恩恵だと感じた。

一方で、情報化社会の難しさもある。通信手段が発達し、一人でさまざまな業務がこなせるようになった現代では、抱える仕事がマルチタスク化しがちだ。特に私が受講した「職長教育(製造業)」を受講する「職長」のポジションは、果たすべき役割も業務も多い。この状態で「空き時間に少しずつ受講していこう」と軽く考えると、なかなか受講が進まないこともある。

実際に、私も受講するうちに予定通りに講義の視聴が進まないことに焦りを感じた。「さあ受講しよう」と思っても、急ぎの問い合わせメールが届いたり、締切が近い書類をつい作成してしまったりと、空いているはずの時間が消えて行ってしまうのだ。

ようやく受講できたと思っても、電話がかかってきたり、宅配便が届いたりすると、その都度一時停止をして対応する。好きな時間に受講できたり、一時停止が可能だったりすると、柔軟さがあるが故に受講が後回しになってしまうのだ。

後回しになった結果、受講を残業時間に回してしまい、職場で規定されている勤務時間を超過するという事態も容易に考えられる。受講する時間は前もって確保して置き、その時間は他の用事に当てないことが肝要だ。

講師への質問やグループ討議でリアル並みの疑問解消ができる

オンライン受講で難があるとすれば、講師とリアルタイムでのコミュニケーションがとれないことだろう。対面では講習中や休み時間に講師に声をかければ、ちょっとした疑問や不明点の解消を気軽に行うことができる。

この点について、らくトレでは受講画面に「講師に質問する」ボタンがついており、そのフォームに入力することで講師から回答を受けることができる。ファイルも添付できるので、画像を示したい場合は絵や写真を送ることも可能だ。

回答を受け取るまで数日待つ必要があるものの、対面での質問に抵抗がある人はこちらのほうが質問しやすいのではないだろうか。講義内容が分からない場合や、講義内容を現場で反映するうえでの疑問などがあればどんどん送信しよう。

講義がひと通り受け終えると、確認テストをおこなう。その後は、受講する講習によってテキストをダウンロードして終了であったり、グループ討議を受講する必要があったりとさまざまだ。

私が受講した講習はグループ討議を受講する必要があったため、合格したらグループ討議の予約へと進んだ。グループ討議の候補日程を選択し申し込むと、受講のためのMicrosoft TeamsのURLがメールで送られてくる。

当日までに与えられた課題を終えて、グループ討議に臨もう。

なお、私はテキストと共に送られてきた紙にペンで記入して課題を作成したものの、実際にグループ討議を受けてみると、受講トップ画面からダウンロードできるファイルにPC上で記入してファイル保存しておくほうが討議をしやすかった。

課題のデータは事前に講師に送らないため、手書きの場合はMicrosoft Teamsでの討議の際にカメラを通して投影したり、読み上げたりする必要があるからだ。PCで入力してファイル保存しておけば、簡単に画面共有をすることができる。

グループ討議は講義内容を身に着けるオーダーメイド授業

特定の講習で設定されているグループ討議は講師とその他参加者数人で、実際に会話をしながら講義が進む。受講するまでは「何をするんだろう?」と普段ライターをしていて製造現場を知らない私は不安だったものの、講師の優しい導きで問題なく指導を受けることができた。

Microsoft Teamsを利用したグループ討議は、聞くだけの講義で身に着けた情報を定着するためにうってつけだ。講師は提出された課題を確認しながら、受講者がどこを理解しており、どこが不足しているかを確認し、丁寧に補って行ってくれる。

グループ討議のやりとり一例
講師

講師:リスクアセスメントについて、全体を通してよく想定できていますね。
ただ、読むと大体のことは分かりますが、記入内容が不足しているところがあります。

ライター

そうだったのですね、すいません!

講師

大丈夫ですよ、修正していきましょう。
「危険性又は有害性により発生する恐れのある災害」の説明文は、後で点数化する「頻度」「可能性」「重篤度」の3点が推測できるように記入する必要があります。
この記入例では「重篤度」に関する言葉が入っていませんね。
どう修正すればよいですか?

ライター

記入した重篤度に合わせるには、転倒して下敷きになった後に「胸部を圧迫されて骨折する」と書く必要がありました!

講師は実際に現場の経験もあり、対面講習での講師歴も長いため、非常に親しみやすい態度で発言を促してくれる。オンライン会議が苦手な人や口下手な人でも安心してほしい。また、グループ討議の約1時間半はすべて討議ではなく、前半の課題の添削と話し合いが終了すれば、講師の講義に移るため最初から最後まで発言を続けなければならないわけでもない。

「職長教育(製造業)」の修了証発行もフォームを記入するだけ

グループ討議が終了し、Microsoft Teamsから退出してしばらくすると、講師から修了証発行のためのURLとQRコードがメールで送られてくる。

修了証の写真は受講する際に撮影しているため、後はIDや氏名、住所を入力して送信すれば、後日修了証が自身で指定した場所(自宅や会社)に届く仕組みだ。

なお、修了証発行申請の案内メールは講師の最終確認後のため、グループ討議終了後少々到着までに時間がかかる。数時間届かなかったとしてもエラーではないため、少なくとも翌日までは待つようにしよう。

「らくトレ」のオンライン講習をうまく活用しよう

ひととおり「らくトレ」の職長教育(製造業)の講習を受講してみて感じたのは、オンライン講習は非常に自由度が高いということだ。

早朝や夜中など好きな時間帯に受講することができるし、現地に行く必要もない。まとまった時間が取りづらい場合でも60日間以内であれば、少しずつ受講することができる。

オンライン講習でありがちな受講者のサボりや居眠り等についても、最新システムでの監視や確認テストを用いた理解度チェックが行われるので、非対面での講習を受けさせる側にとっても安心なシステムであることには感心してしまった。

もちろんメリットばかりではない。オンライン受講のシステムチェック対応のために少々の不便があったり、自由度が高いからこそ仕事を詰めすぎてしまい業務過多になったりするおそれもある。ただし、これらは事業者や受講者でコントロール可能な事項だ。

実際に受講してみて感じたメリット・デメリットは以下のとおりだ。

メリット
  • 対面講習に実績のある企業が提供する高品質な講習
  • 最新システムを活用した受講態度の管理
  • 時間と場所を選ばず受講できる
  • 少しずつ受講できる(1講義約15~30分程度)
  • 申込手続がオンラインで簡単に迅速にできる
デメリット
  • 眼鏡の着脱など、顔認証システム上融通がきかないところがある
  • 時間に融通が利くがゆえに、意識的な時間確保が必要
  • 操作は簡単であるもののデジタル機器への習熟は必要

これらを踏まえて、新時代の便利なオンライン講習を活用してみてはいかがだろうか。

職長教育の詳細はこちらから​
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